The Celebrity 2017年春号 インタビュー日本語訳


レッドベルベットが世の中に出てから3年が経った。初めてデビューした時に描いていた姿に近づけているか?


ウェンディ : まず、カメラを見つけることが楽になりました。(笑)以前はリハーサルをする時も、舞台に集中するのでカメラを探すのが難しかったですが、今は余裕ができて舞台でも自然にカメラを見つけることができます。練習生の時やオーディションを受けようとしていた時は、ただ歌が好きでしたし、音楽が好きでした。ですが、今は歌手になったので舞台に立つのが好きですが、アルバム一つを準備するときにも、メイクアップ、スタイリングなど、多くの方が一緒にしながら支えてくれるということが分かりました。好きな音楽と歌を人々に聞かせたくて歌手になりましたが、本来私がやりたいことが1%であれば、残りの部分は多くの方がいてくださるので、できるんですよね。今でもまだ、全然できていないな、もっと努力しないといけないなと、よく思います。発展する姿を沢山見せたいです。

スルギ : 長い練習生時代、一つだけ思いました。今は足りない部分もあるけれど、頑張ればいつかは誰かが私たちを見て夢をみることもあると、そんな風にしてあげたいと。活動に集中するとき、実際は夢をみる時間も無いですね。まだ足りない部分もあるのに、私たちを沢山愛してくださって、期待してくださる人が増えて幸せです。その度に、また内心気持ちを入れ直したりします。もっと上手く自分を表現したいんですよね。



'レッドベルベット'といえば、愛らしくて可愛いイメージが強い。挑戦してみたいコンセプトやスタイルがあるとすれば?


スルギ: 優雅で神秘的な少女のような感じもよく似合うと思います。溌剌(はつらつ)としている感じも良いのですが、レッドベルベットは成熟した感じもよく似合うんですよ。ビヨンセのように、舞台で素敵なパフォーマンスもしてみたいです。レッドベルベットがそのような姿をお見せすれば、面白いと思います。コンサートもしてみたいですし、より多くの人に愛されることができれば嬉しいですね。

ウェンディ: 最近、R&Bをよく聴きます。ブルーノ・マーズのアルバムのように、1980~90年代のファンキーな歌でありながら、R&Bが混ざったようなファンキーミュージックでレトロ風のヴィンテージ音楽を表現してみたいです。私たちは、明るくてかなりお茶目なんですが、私たちだけの姿が満載の、豪華な感じの舞台を披露してみたいです。ミュージカルのように、遊び心いっぱいの私たちだけの姿を見せたいです。控室にいるときみたいに、全く飾らない姿を曲にすることができれば楽しめますし、楽しい姿を思う存分に見せることができると思います。

アイリン: セクシーな姿や女性らしいスタイルを見せたいです。幼くて初々しい姿より、少し成熟した感じの少女のようなものに挑戦してみたいです。メイクも自然なスタイルを見せたいですね。



忙しいスケジュールの中でも、個人的に興味があることといえば?


アイリン: 今回、部屋の整理をしてみて分かったことがあります。普段メモするのが好きで、ダイアリーとノートをよく買うので整理してみると、あまりにも多すぎて別に保管する程になったんですよ。かわいい絵が描かれたテープ、各種ステッカー、ノート、色鉛筆などがものすごく多かったです。私も驚きましたね。子供の頃から手で何かを作って、描くことに関心が多かったです。文字を綺麗に書こうと努力することはないですが、私だけの色があるカリグラフィーを作りたくて、本を見ながら練習しているので、正しく学んでみたいです。テディベアを一ヶ月ほど学んで、スタッフたちに私が作ったテディベアをプレゼントしたこともあります。最近は、砂の間から溢れる光を利用して手と砂で絵を描く、サンドアートも学んでみたいです。

イェリ: 写真は撮るのも、撮られるのも好きです。綺麗でお気に入りの写真やモデルがあれば、携帯電話に保存しておいたりもします。表情や動作を考えておいてから、練習をしたりもします。日本のモデル兼俳優の小松奈々が好きで、しばらく携帯電話のアルバムが彼女の写真でいっぱいでした。撮ることには関心がないのに、周りに写真専攻が多くて、モデルになったりして、それらの写真についてあれこれ尋ねたりもします。写真家 ユルゲン・テラーとオサムヨコナミの写真も好きです。大げさに演出された写真ではなく、ナチュラルな感じがにじみ出るトーンが好きです。



普段の移動時や控室でどんな音楽を聞くのか気になる。メンバーたちの音楽の好みがはっきりとあらわれるようだ。自分だけのプレイリストがあるなら?


スルギ: ウェンディが推薦する音楽は全部好きです。レッドベルベット公式インスタグラムに時々好きな音楽を投稿するんですよ。私とイェリ、ウェンディがよく投稿しますが、ウェンディが言ったレトロ風の音楽が私も好きです。

ウェンディ: 色々なジャンルを聴きますよ。R&Bも良いですが、天気や気分に合わせて選んで聴きます。最近、天気がいいでしょう。数日前、インスタグラムに推薦した曲があります。車に乗って走ると、窓から日差しが入ってくるんですよ。ああ、春だなあ!と考えながら、セールスSALESの'Chinese New Year'を聴くと、気持ちよかったです。アコースティックのように落ち着いた音楽も好きです。サム・スミスSam SmithのStay with meみたいな曲ですね。私はよくイヤホンをつけて音楽を聴きますが、私の好きな音楽を友達と共有するのも良いですね。私がお勧めした曲を誰かに共感してもらえると、嬉しいです。


メンバーたちはお互いにどのような存在か?繋がりのような。例えば、ウェンディはメンバーたちの悩みを聞いてくれるとか、スルギはファッションに関心が高く、メンバーたちにスタイリングのヒントを教えてくれるとか。


スルギ: ウェンディはルームメイトです。いつもそばにいて、近くて大切な存在でしょう。何でも一緒に分かち合うことができる友達であり、気楽に何でも話せる仲です。長い間一緒にいるので、今はもう何も言わなくても気楽な仲になったようです。そばにいるだけでも、心強い気持ち。アイリン姉さん、ジョイ、イェリもそうですが、メンバーの中で唯一の同い年だからなのか、ウェンディとはもっと濃い関係ですね。

アイリン: レッドベルベットは、常にインスピレーションを与えてくれる存在です。大人っぽいスルギ、かわいいイェリ、賞賛と激励を惜しまないウェンディ、そばにいるだけでも力になるジョイ。私も他のメンバーにとってそんな存在でありたいのですが、うまくできていないようでいつも心配です。言葉にはしませんが、メンバーがどんなことをしても拍手しながら応援してあげたいです。

ウェンディ: 私は大変だったり悩みがあれば、すぐに話すスタイルですが、スルギは大変であっても言葉にするスタイルではないんですよね。私は(ストレスが)溜まると仕事に集中できないので、(心の)中にある言葉をよく取り出しますが、スルギは主に話を聞いてくれる側です。スルギにとってそういう存在になってあげたいんですが、スルギは大変だということを顔には出さず、いつも大丈夫だと言います。でも、私には分かるんです。陽気で楽しい子の口数が減って、少しぼんやりしている時は、大変なんだということを。(スルギは)いつもポジティブでエネルギーに溢れているので、どんなことが起きても大丈夫だと、肯定的に考えているんだと思います。

イェリ: 最近、唯一私を笑顔にする存在です。スケジュールが多いと疲れますが、姉さんたちといると全く疲れないんです。メンバー5人が集まれば、一日中笑っていますね。忙しくて友達に会う時間はないですが、姉さんたちがいて心強いです。私にとってなくてはならない、友達のような存在でしょう。


今一番したいことは何か?


アイリン: 以前チェコに行ったことがあるんですが、今でも時々そのことを思い出します。エキゾチックな風景で空の色もどんなに美しかったか、文字通り風景そのものでした。私は風景と空の写真を撮るのが好きなんですが、その時は冬だったので、クリスマスツリー、馬車、人々の日常的な姿をたくさん撮りました。静かに思索にふけりながらすごしたいです。数日前に偶然、ギリシャ サントリーニの写真を見たんですが、機会があれば是非行ってみたいです。話していると旅行に行きたくなりますね。風景が良いところで、ゆっくり休みたいです。

ウェンディ: 家にいるのが好きです。最近新しい趣味ができたんですが、LP盤(=レコード)を集めてます。私の誕生日にスルギがプレゼントしてくれたアルバムも良かったんですよね。音楽は聴かずに、アルバムのジャケットだけを見てレトロ風な雰囲気がすごく漂っていたから買ったと言われて、初めての音楽なので混乱しましたが表紙は綺麗ですね。私の父がLPレコードを集めていたんですよ。部屋一つをぎゅっと満たすほど熱狂的だったので、その好みに似たみたいです。この前は、フィルムカメラも買いました。自撮りはしないんですが、メンバーたちの写真を撮るのが好きです。なので、暇さえあればメンバーたちを困らせます。写真を撮るために長い時間がかかりますが、それでも楽しいです。

スルギ: 絵が好きです。聖水洞(ソンスドン)複合文化空間Sファクトリーで展示されている、グスタフ・クリムトの<クリムト インサイド>展に行きたいです。映像とLEDライトアートで作品を鑑賞できるというところが気になります。絵を描いたりもします。絵をきちんと学んだことはなくて、好きな絵を見て描くくらいです。この前、美術映画<エゴン・シーレ 死と乙女>も観ました。

イェリ: 成人することに幻想はありません。17歳の時は早く19歳になりたかったのですが、いざ19歳になってみると、そうでもないですね。活動が終われば、日本に行こうと思っています。日本にいる叔父に会いにいくのも兼ねて、遊びにいくつもりです。


Fin.